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製品コンセプト
六角という形に込めた、実用性と象徴性
六角生爪は、弊社の現場で長く使われてきた構造を、製品として一から見直し、整え直したものです。
特別な形を追い求めたのではなく、日々の作業の中で自然と受け継がれてきた形に、いま改めて実用性と意味を見出した――そう言ったほうが正確かもしれません。
面ごとのセルフカットが可能な六角形状は、段取り作業の効率化や把握面の切替えによる生爪の長寿命化につながり、密着性の高いチャッキングにも貢献します。
日々の使用に耐えうる堅牢さと、扱いやすさ。無駄がなく、確かな働きを果たすこの形には、現場の知恵が息づいています。
また、六角という形状には、視覚的な安定感と調和が宿ります。
自然界における秩序の象徴として、蜂の巣や雪の結晶にも現れる六角形。
構造として無理がなく、美しさと力強さを同時に感じさせるかたちは、無言のうちに信頼感を伝えます。
その信頼は、数字や性能表では語り尽くせない種類のものです。
なぜ“カメチャック”なのか──六角という発想の輪郭
六角という形は、日本の伝統模様「亀甲紋」にも通じています。
長寿・堅牢・調和の象徴とされ、古くから建築や装飾、そして武具にも使われてきたこの文様は、実用と美が交差する形のひとつです。
この文様を想起させる六角形に、私たちは機能と安心感の両方を見出しました。
単なる形状の工夫ではなく、どこか懐かしく、確かな感触を伴って加工現場に静かに馴染んでいくもの。
六角の“カメ”がワークを抱く──その姿から、私たちは「チャック」という言葉を添えました。
そして、この形に込めた想いを、日本的な感覚になじむ「カメチャック」という名で表しました。
名前に込めたのは誇張ではなく、背景への敬意。
形が意味を持つとき、道具はただの部品ではなくなります。
目に映る以上の“何か”がそこにあるとき、使い手の意識にそっと寄り添う――
私たちは、そんな道具を届けたいと願っています。

【六角形のローテーション構造が、精密加工の進化を導く】
ヘキサゴナル・ローテションは親子ユニット構造の生爪システムです。
各子爪は最大6面まで成形して使うことができます。
カメチャックシリーズ
本製品シリーズは、用途や加工機に合わせた種類を複数展開しています。スクロールチャック用・パワーチャック用に加え、コスパフォーマンス重視の丸子爪や変形や歪み対策のひし型子爪もご用意。各シリーズの特長や選定ポイントについては、以下のリンクよりご覧いただけます。
受賞歴と信頼の実績
六角生爪カメチャックは、その独自性と実績により、高い評価を受けています。開発以降、多くの製造現場で導入され、技術的な革新性も認められています。
第29回 大田区中小企業 新製品・新技術コンクール 奨励賞
2018年、最大12コーナー成形可能な六角生爪のチャッキング技術が評価され、奨励賞を受賞。安定性・効率性に優れた革新性が認められました。
六角形の凹凸により位置決めと保持
本製品は旋盤やマシニングで使用されるスクロールチャック本体に取り付ける。ベースとなる親爪と交換可能な子爪から構成される。締結方法として六角形の凹凸により位置決めと保持ができるように考案した。旋盤で成型した六角生爪は、後工程のマシニング加工で使用出来るように成型する事で共用もできる。
六角生爪は3つの子爪の先端が密着する形状であり、小径のワークを加工する際に有効。また子爪が密着することで、ワークの把握範囲が多くとれる為、把握する際のひずみを抑え、薄物加工にも有効。親爪を反転させる事で大径ワークにも利用できる。
仕様・外観・形状について
予告なく製品の外観・形状、公差等の仕様を変更する場合があります。最新情報や詳細仕様については、お問い合わせください。