六角ローテーション運用と親子ユニット構造で切削現場を支える

複数カ所セルフカットでムダなく使えるカメチャック

六角親子ユニット構造により、段取りの精度と効率の両立を図った高機能な生爪シリーズ。スクロールチャック・パワーチャックのどちらにも使える仕様で、現場での使いやすさを追求しています。

「切削加工中のワークが変形してしまう」「真円度が出ず、仕上がりにばらつきが出る」——そんな旋盤現場での歪み・いびつ対策において、安定したチャッキングを通じて加工品質と作業性の向上に貢献します。

ワークの品質を支えるチャッキング構造を、六角で最適化

旋盤加工やマシニング加工の段取りを効率化する六角生爪カメチャック

本製品の子爪は、機械にセットした状態での成形を前提とした設計。六角形の凹凸構造とガイドピンによって把握位置のズレを抑えやすく、段取り作業における位置決めの安定化を支えます。また、1個の子爪で最大6カ所までセルフカット可能な構造により、段取り時に把握面を切り替えて再成形を減らすことができ、生爪管理の効率化にもつながります。 子爪の形状は「六角」「ひし型」「丸型」から選択可能。これにより、小径や薄物、異形状ワークまで幅広くチャッキングでき、形状ごとの把握最適化を実現。加工対象や用途に応じて選定することで、工程設計の柔軟性とセットごとの精度保持のしやすさを両立できます。

スクロールチャック用|段取り替えが多い現場に最適!成形回数を最大化

スクロールチャック用カメチャックは、多品種少量・段取り替えの多い現場で真価を発揮。3爪が同時に動くスクロール構造と相性のよい六角生爪が、段取り替えと把握の安定性を両立。ボルト1本で未使用コーナーをセルフカットし、成形回数を最大化。旋盤からマシニングまで、現場の段取りを効率化します。

特長と効果

スクロールチャック用カメチャックは、汎用性と扱いやすさに優れ、段取りが多く、さまざまなワークに対応する現場に適しています。共通の親爪を使ったユニット構造により、工程をまたいだ使い回しや調整が容易です。

  • ✅ 生爪1個で6カ所使えるため、段取りコストを削減
  • ✅ 共通の親爪で、旋盤とフライスの両工程に対応可能
  • ✅ 親爪を反転させて逆爪にすれば大径対応生爪に
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  • ✅ 子爪は鉄・アルミを標準対応。その他の素材も特注可能で、対応の幅が広がります
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  • ✅ 使い込んだ面を、もう一度削って使える――再成形の“ひと手間”が軽くなる場面も

サイズ展開とカスタム対応

6インチ〜12インチの標準サイズを中心に、大径チャックや特殊仕様にも対応。 子爪形状や素材のカスタマイズもご相談いただけます。

  • 🔹 7・9・10・12・15インチ中心に展開
  • 🔹 大径ワークや特殊形状にも対応
  • 🔹 特殊オーダーにも柔軟に対応。ご相談ください


スクロールチャック用カメチャックについて

   

油圧パワーチャック用カメチャック|高精度と工程一貫性を支える六角構造

油圧による安定した把握力に、六角子爪の再現性を組み合わせることで、繰り返し精度が向上。工程全体に一貫した品質をもたらします。形状・幅・種類にバリエーションをもたせた子爪構成により、加工対象や工程条件に応じて柔軟に最適化。実際のニーズに合わせた特注製作にも対応します。

特長と効果

六角生爪カメチャック は、油圧パワーチャックに対応し、幅広爪や長爪のように使えながらも、六角形の特性を活かした柔軟なチャッキングを実現します。

  • ✅ 子爪の幅を最適化:65mm/85mm/100mm を中心にラインナップ
  • ✅ 六角形状の特性で安定したチャッキングと再現性を実現
  • ✅ 異形状ワークや多品種少量生産にも対応しやすい柔軟性
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  • ✅ 一部チャックサイズには専用Tナットでの対応も可能

パワーチャック用カメチャックは、「位置決め精度」「形状対応力」「構成の自由度」など、多様な現場のニーズに応えます。

▶ パワーチャック用の詳細はこちら

NC旋盤油圧パワーチャック用カメチャック

六角形のココがポイント|コスト削減&作業性向上

セルフカットしたカドを順番に使っていくことで、1個の生爪を複数回活用できる構造。 生爪の再成形や交換頻度を抑え、作業の手間や管理負担を軽減します。

       
  • 消耗したら1カ所ズラすだけ。 → 六角形の「カド」を順番に使えて生爪の寿命が延びる
  • ワークの把握範囲を広げ、歪みを軽減 → 先端が密着しやすく、安定したチャッキングが可能
  • 異形状ワークにも対応 → 子爪同士を近づけることで、多様なワークの成形が可能
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  • 親爪を反転すれば逆爪としても使用可能 → 大径ワークにも使えて経済的

変形やいびつ形状に悩む加工現場にとって、カメチャックは精度や使い勝手にも応える治具です。

六角生爪カメチャックのユニット構造。親爪に子爪を取り付けて最大6面のローテーション運用が可能。小径から大径ワークまで高精度に対応し、段取り替えと再成形の効率を向上。

ひし型子爪|薄物ワークの歪み対策・おにぎり形状への変形を防ぐ

薄肉ワークが「おにぎり形状」に歪んでしまう——そんな現場課題に応えるため、真円度保持を意識した高精度チャッキング用に開発されたひし型子爪。軽量なジュラルミン製で成形しやすく、小径から大径まで幅広いワークに対応。中央1カ所のザグリ構造により接触面を広くとることで、加工時の変形を抑え、精度不良のリスクを軽減します。

特長と効果

  • ✅ ワークを歪ませにくい安定チャッキング ― 薄物・異形状ワークにも対応
  • ✅ 成形性に優れたジュラルミン製 ― 軽量で扱いやすい
  • ✅ 六角カメチャックと互換 ― 既存の親爪でそのまま使用可能
  • ✅ 2面使用可能 ― 180度回転で使える形状、段取りの工夫にも有効

形状は特徴的ですが、現場で使えばその実用性を実感していただけます。チャッキングの難しさを、よりシンプルに。ひし型子爪が、加工の選択肢を一歩広げます。

▶ ひし型子爪の詳細はこちら

ひし型子爪カメチャック|薄物加工での歪み防止のための子爪

丸子爪|カメチャックと同規格。コストを抑える丸型

丸子爪は、 六角カメチャックと同じ親爪に装着できる共通規格の派生モデルです。製造コストを抑えつつ、生爪1個で最大6カ所成形できる効率性も備え、特に10〜18インチなど大径ワークへの対応や、コスト管理が求められる現場に適しています。

特長と効果

丸子爪はサイズや材質によっては劇的なコスト削減に貢献できる場合もございますので丸型特殊製作生爪のご相談をお待ちしております。

       
  • ✅ カメチャックの親爪と互換性あり — 既存のセットアップをそのまま活用可能
  • ✅ 丸型構造によりコストを抑制 — アルミ製や大径サイズで特に有利
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  • ✅ 子爪をズラすだけで新しいコーナーをセルフカット — 生爪ライフサイクル長寿命
  • ✅ 幅広爪としても使える — シンプルな取り回しで現場対応力を向上

6つのコーナーを順番に活用できる丸型構造は、生爪のライフサイクルが延びることで、保管や管理の手間も軽減します。無駄を抑えて、着実に使い切る。そんな導入効果を、現場で実感してください。

▶ 丸子爪の詳細はこちら

スクロールチャック用のカメチャックで丸棒をチャッキング

生爪とは

旋盤作業と生爪の重要性

旋盤作業は、造船船舶車両食品生産機器から産業機器まで、金属や樹脂の部品製作に欠かせない技術です。この作業は、精密な部品加工や複雑な形状の加工を必要とする製造業において、品質や性能を保証する重要な役割を果たしています。

旋盤作業やフライス作業では、加工物(ワーク)を生爪や硬爪で固定し、その状態で刃物を当てて削ることで目的の形状に加工します。高精度な加工を行うためには、ワークを確実に固定することが必要であり、これにより加工中の歪みを防ぎます。生爪は、ワークの外径にぴったり合わせて固定するため、安定した削りが可能になります。

生爪とその役割

生爪は、旋盤作業においてワークを安定して固定するための重要な部材です。特に黒皮材のようにすべりやすい素材を加工する場合には、ワークの外径よりもわずかに小さく成形し、爪がしっかりと食い込むように6点保持することがあります。これは、チャッキング時のズレや空転を防ぐためのものであり、仕上げ加工というよりも粗取りや一次固定の工程に用いられる方法です。

生爪は「ソフトジョー(soft jaw)」とも呼ばれ、英語で「ソフト」は柔らかいという意味ですが、実際には適度に変形してワークにフィットする性質を指しています。この特性により、作業中にワークが傷つくことなく、精度を保つことが可能になります。

旋盤加工の精度を保つための重要なポイント

旋盤作業では、ワークの芯(真円、直角、平行)を出すことが一般的な作業となり、この精度を保つために生爪が重要な役割を果たします。ワークが正確に固定されていないと、加工中に歪みや不正確な削りが発生し、最終的な製品に影響を与える可能性があります。精密な加工を行うためには、生爪を適切に選定し、ワークにしっかりとフィットさせることが必要です。

 

また、生爪は加工段取りに応じてセルフカットして使うことが多く、消耗品としての性質もあるため、予備を準備しておくのが一般的です。これにより、作業効率を高め、安定した精度を維持することができます。

生爪の選定と管理

生爪を選定する際には、ワークの材質や形状に最適なものを選ぶことが大切です。特にアルミ製や軽金属のワークを扱う場合、軽量で高精度な生爪が求められます。また、生爪は再利用が可能で、耐久性や精度を維持するためには適切な管理が必要です。

 

旋盤作業の効率と精度を両立させるためには、ワークに適した生爪を選び、適切に活用することが重要です。生爪の管理をしっかり行うことで、安定した加工が可能となり、製品の品質を保つことができます。

まとめ

旋盤作業は、高精度な部品加工に不可欠な技術であり、適切な生爪の使用がその精度を支える重要な要素です。ワークにぴったりとフィットする生爪を選び、適切に固定することで、高精度な加工が可能になります。また、生爪の選定や管理をしっかりと行うことで、効率的かつ精度の高い加工を実現し、製品の品質を向上させることができます。

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